木炭紙にインク+ガッシュ – 970 × 645 mm

John Coltrane「Live in France」

 夏です。狂ったような熱い夏が来るとJohn Coltraneが聴きたくなります。コルトレーンの音楽が灼熱の嵐のような音楽だからでしょうか。John Coltrane Quartettoの録音の中では、この2枚組の「Live in France」が一番のお気に入りです。このCDでは1965年の7月27日と28日の二日分の録音が入っていますが、私が10代の頃レコードで持っていた音源は、27日の録音がVol.1とVol.2に分かれていて、Vol.2の片面にインプレッションズがはいっていました。不思議な事に、もう片面はツルツルで、後にも先にもレコードで片面しか溝の無いレコードはこれだけです 笑。
 その片面だけの面のインプレッションズの前半の10分ほどは、ベースのジミー・ギャリソンの感動的なソロで始まるのですが、深い暗闇から、嘆き、苦しみ、のたうちまわり、言葉では勿論表現出来ないのですが、ベース1本で底無しの暗黒を表現したこのソロは、まさにImpressionsの奇跡だと思います。(因みに暗黒と言うイメージに関しては、スター・ウォーズ的暗黒面ではなく、舞踏家の土方巽さんの暗黒舞踏の暗黒です)