木炭紙にインク+アクリル絵具 – 645 × 970 mm
BILL EVANS「You Must Believe In Spring」
開口一番。私はエバンスのファンのつもりです。
実際に、手持ちのジャズミュージシャン個別のCDの数を比べると、ダントツでエバンスが多いです。しかしながら、と言うか、恥ずかしながらと言うべきか、私はエバンスの最後期のリリシズムに溢れ耽美的で感傷的と言い切ってしまってもよい世界がずっと分かりませんでした。体も心も反応しませんでした。
ところが数日前、何気なく「You Must Believe In Spring」の(既に5回くらいは聴いているでしょう)一曲目のB Minor Waltzを聴き始めたら、ジーンと身体と感情に反応が生じたんです。
私は若くは無く堕落しているので 笑。成長は無く、感性は固定しているものと思っていたので我ながら驚きがありました。歩き過ぎると膝が痛くなったりして、肉体は間違いなく劣化しているのに、精神は劣化しないものなのでしょうか?
このアルバムは1977年に録音されていて、1980年にエバンスは亡くなっていますが、この音楽は既に彼方側の音楽です。存命中に発売されなかったのが、なんだか少し切ない。